2018年9月28日金曜日

トラクターと三姉妹

   現実には存在しない場所だが、自分の部屋の中だということは何となく分かる。
   見馴れない殺風景な部屋の窓の外には見馴れない殺風景な庭があり、そこにトラックが停めてある。傾いたトラックの荷台から農作業用のトラクターを下ろそうとしているが、人の気配は無い。



   その部屋に3人の少女が勝手に入り込んでくる。少女達は裸か、あるいはほとんど裸に近い。どの娘にも見覚えがあり、懐かしさがこみあげてくる。だが、以前夢の中で会った時は2人だったような気がする。それぞれ背の高さが違うが、顔立ちが似ているので、おそらく姉妹なのだろう。

   僕は窓の外を見る。すると3姉妹のうち1番背の高い娘が傍にやって来る。僕たち2人は肩を寄せあい、お互いに暫く見つめあっていた。
   前にもこんな事があった。夢の中でしか会えない人。懐かしく、甘く、そして哀しい気持ちに満たされた。